永眠

朝、会社で携帯が鳴る。嫁さんからの電話。携帯の画面を見て嫌な予感が走る。
8:54、じぃちゃんが息を引き取った。嫁さんは間に合わなかった。最後は体を楽にする点滴をして苦しさから開放されたようで、穏やかに息を引き取ったそうだ。
タクシーの中、窓から晴れた秋の空を眺めて「空が青いなぁ...」と考えたりしている。なんか現実感がなくボーっとしていた。
病院へ着くと目を赤くしている嫁さんやあーちゃん達と合流する。体を拭いてもらった後のじぃちゃんに対面すると、最後に会ったときの苦しそうな表情の欠片もない眠っているような穏やかな顔。今にもすぐに目を開けて息をし始めそうだ。
ベルコさんの搬送車が来ると病室を引き払わなければならない。荷物をまとめていると寂しさとむなしさを感じる...。搬送車が着き、診察を待っている患者さんの間を移動していく。こちらを見て、ちょっとこわばった顔をする患者さん達。どう感じていたのだろう。
搬送車と一緒に自宅へ移動。ベルコさんはテキパキと布団と焼香セットをセッティングし、今後の葬儀の段取りについて説明してくれる。皆憔悴しているので、業者さんが説明やアドバイスをしてくれると本当に助かる。
15時過ぎに江別のお寺の住職さんが来てお経を読んでくれ、ちょっと打ち合わせ。
その後、親戚が各地から集まり、家の中は明るい話し声で満ちていく。
深夜、皆でじぃちゃんが寂しくないように、居間に布団を敷き詰めて雑魚寝。
なんか今日は頭が回らない...。