お腹空いた...

朝、晴れ。気温は低いけど、野球日和。
でも親子共々野球には参加できない...さびしい...。
持ち物の準備をして、みぃたんとあーちゃんと一緒に出発。途中でイヤホンやプロ野球チップスを買ってから病院へ向かう。
手術とその後の痛みを我慢した御褒美のプロ野球チップスを渡すと、そらは目を輝かせながらカードケースに入れていた。これでグラウンドで野球が出来ない寂しさが少しは紛れたら良いが...。
嫁さんと交代して、私一人が病院に残る。
「お腹空いた...。」
まだ食事が出来ないそらは、痛みよりも空腹が辛いらしい...どうすることも出来ないなぁ...。
病室は暇...テレビも面白いのはやってないし、漫画本を読んでもDSをしてもすぐに疲れてしまうらしい。
今日のそらの唯一の楽しみは、夜に日本シリーズを見ることだそうだ。
昼過ぎ、そらは、「お父さん、ディルームで弁当を食べてきていいよ」と私を気遣う。
携帯電話をテレビに繋ぎ、用意してきたドラマの「バッテリー」を見せている間に、ささっと弁当を食べてくる。
「バッテリー」はほとんど試合のシーンが無くて面白くなく、スキップしながら見て、やっと盛り上がってきた最終回では、2回表の怪物スラッガーとの対決に、主人公のタクミが投げたところでおしまい...非常に不満そうだった。
また、暇な時間が続く...。
1時過ぎに、ROOKIES の再放送をやっているのに気付き、テレビを付ける。
ドラマの合間のCMは食べ物が多い...。
「お腹空いた...。」
ROOKIES が終わると...また、暇な時間が...。
「お腹空いた...。」
しばらくして、スゥスゥと寝息を立て始めた。空腹を忘れるのは、寝るのが一番良いだろうな...。
夜、そらが望んでいた日本シリーズが始まった。親子共々アンチ巨人。当然西武ライオンズを応援する。
序盤から緊迫した投手戦。しかし...「日本ハムじゃないと、なんか面白くない...」と応援に力が入らないそら。
涌井が不運なヒットで1点を取られた瞬間、「もう消そうよ...」とテレビを消してしまうのであった。
しばらくすると嫁さんが来た。
「お腹空いた...。」
涙...お腹がすいたのと、寂しくて泣きたいのを、今まで我慢していたのだろう。
嫁さんの顔を見て、溢れてしまったらしい...良くがんばったね。
明日になればご飯を食べれるよ。
嫁さんの希望でテレビを点けてみると、連続ホームランで西武が逆転していた。よかったよかった。


嫁さんと交代して家に帰り、あーちゃん宅で夕食を食べながら日本シリーズを見る。西武は涌井の快投で、見事に巨人を叩きのめしていた。よかったよかった。
今日もみぃたんを寝かしつけながら、一緒に寝てしまうのであった...。