ベストフレンド 〜ゼット旗 準決勝、決勝〜
朝、薄曇り。
早朝から野幌運動公園に集合。
今日は、ゼット旗杯争奪全糖選手権大会の最終日。
この日まで公式戦を応援出来るなんて、とても幸せだ。
さぁ!準決勝の開始!
相手は、春季大会でも準決勝で戦った、全日本のメンバーもいる強豪・札幌西さん!
右のエース・ユースケ、ノゾのバッテリーが先発!
ランナーを出すものの、要所でユースケが三振を取り、更に好守で得点を許さない!
逆に、こちらも3回までタツノリのヒット1本に抑えられる...投手戦だ...。
4回の表、2死からリョーヤがセンター前ヒットで出塁!
ノゾもセンター前ヒットで続く!
ここで、キャプテン・タイシの値千金のタイムリーヒット!先制!
チャンスの後にはピンチあり。
間違いなくセンターオーバーの長打と思われる打球を、ヒロトがスーパープレイ!
更に犠牲フライで1点を返され、なおもピンチを迎えるが、ショウヘイのスーパープレイが飛び出して追加点を許さない!
5回表、ピンチの後にチャンスあり!
先頭打者の俊足・コタローが絶妙なセーフティバント!
ヒロトがしっかりと送り、1死2塁!
ここで、そらがタイムリーヒット!
2−1!勝ち越しだ!
その後は抑えられたまま、7回裏へ!
無死満塁となってしまい、サヨナラのピンチ!
なんとか犠牲フライの1点に抑えるが、同点に追いつかれてしまった...。
試合は延長に入った!
8回の表、2・3塁のチャンスを迎えるが、無得点に終わってしまう。
ここで、1日7回の投球制限のため、ユースケから変わり、左のリョーヤが登板!
リョーヤは3者凡退に抑え、9回の表へ!
先頭打者・コタローが四球で出塁!
1死後、そらがセンター前ヒットで繋ぐ!
そらが盗塁も決めて、1死2・3塁!
ここで、ショウヘイのセカンドゴロの間にヒロトが生還!
勝ち越しだ!
9回の裏は三者凡退に抑えて見事に勝利!
強豪相手に、全てを出し切り、延長9回の死闘に競り勝った!
やったー!決勝進出だ!
素晴らしい9人!良くやった!
これでリトルシニア最後の公式戦まで試合が出来るぞ!
準決勝第二試合を見ながら、しばしの休憩。
決勝の相手は、この大会を2連覇している札幌北さんに決まった。
右のエース・ユースケは、1日7回の投球制限で登板できない。
左のエース・リョーヤは、昨日と準決勝での登板で、残り3回しか投げられない。
来週の新人戦に向け、みずほ球場で練習をしている2年生には負担をかけず、9人だけでこの大会を戦うと決意した3年生。
そのため、小学校時代にエースだった、タイシとヒロトがピッチング練習!
今まで全くピッチング練習をしていなかった二人であるが、投げている球はなかなか良いぞ!
頑張れ、タイシ!ヒロト!
さぁ!泣いても笑っても、勝っても負けても、リトルシニア最後の公式戦!
思いっきり楽しんで野球をやろう!
そして、全チームを含めて3年生最後の試合、ゼット旗杯争奪全糖選手権大会決勝戦が始まった!
さぁ!先制するぞ!
先頭打者のヒロトが、センターオーバーのスリーベースヒットで出塁!
2死後、リョーヤが先制のタイムリーヒット!
1回の裏、先発はヒロト!
タイシがセンターで、リョーヤがレフトという、初めての布陣の守備!
ヒロトは2死を取り、四球でランナーを出すも、牽制で差して無失点!
まるで以前から投手をしていたようだ!すごいぞ!ヒロト!
2回裏、急造投手ということなのか、再三のバント攻撃で責められて3点を奪われ、逆転を許してしまうが、最後はセカンドゴロに仕留める。
3回の裏、豊幌フェニックス時代のタイシ・ノゾの黄金バッテリーが復活!
タイシは無死1・2塁のピンチを迎えるが、見事に後続を抑えて無失点!
4回から、左のエース・リョーヤが登板!
しっかりと抑えて打線の奮起を待つ!
5回表、相手のミスで1点を返し、3−2!1点差!
更に6回の表、ノゾのツーベースでチャンスメイク!
タイシがしっかりと送って1死3塁!
ここで、ユースケが見事にスクイズを決めた!
3−3の同点に追いついた!
そら達の中学校の同級生や先生も応援しに来てくれている!頑張れ!
しかし、6回の裏、またもやバント攻撃で1点を失い、4−3と勝ち越されてしまう。
土壇場の7回表、ここで得点しないと負けだ。
先頭打者のショウヘイがセンター前ヒットで出塁!
リョーヤが四球を選び、タツノリがバントを見事に決める!
ここで、ノゾが大きな犠牲フライを放って同点!
粘る岩見沢リトルシニア!
4−4の同点!まだまだ終わらないぞ!
そして、7回裏。
投球制限のため、リョーヤはもう投げられない。
再びタイシが登板!
しかし、力尽きてサヨナラ負け...。
負けたけれど...でも良くやったよ。
9人だけで、良く頑張ったよ!
君たち9人を誇りに思う!
最高の9人だね。
まだ敗戦のショックから立ち直れていない3年生。
そして、表彰式が始まった。
まだ顔が固いね。
準優勝の表彰。
表彰状は、副主将のそらが受ける。
準優勝カップは、主将のタイシ。
記念品は、副主将のショウヘイ。
準優勝おめでとう!岩見沢リトルシニア!
そして、優秀選手賞は、左のエースであり、左の主砲のリョーヤ!
おめでとう!リョーヤ!良く頑張ったね!
そして、連盟の副会長でもある、岩見沢リトルシニアの会長から、銀メダルを掛けてもらうのであった。
金メダルには届かなかったけれど、立派な銀メダルだ!
最初の大会と最後の大会で、銀メダルというのは立派だよ。
メダルを受けて、ようやく笑顔になってきたね。
最高の仲間たちと勝ち取った銀メダル。最高だね。
最高の仲間。
最高の友達。
ベストフレンド。
そして、最後の大会の余韻と、子供たちとの思い出を胸に、灼熱地獄へ帰るのであった。
誇らしさと寂しさと...なんとも言えない気持...。